1/23/2011

青葉市子 / 檻髪

マヌカハニーとプロポリスで



青葉市子さんによる弾き語りセカンド。
出たばっかしですが、レビューしてみます。
っ ★★★★★ ですね。
昨年のファーストがとても素晴らしく、
「光蜥蜴」や「遠いあこがれ」
など何度聴いたか分からぬほどでしたので、
かなりの期待をもって購入しましたが、
見事に期待通りでした。
弾き語りって、やはりバンドアンサンブルに比すると
音数としては少ないわけですが、
彼女の年齢をやたら取り上げて
天才天才言うメディアにも言えますが、
感知できる絶対数の多少は何の意味も持ちません。
音が少ない事に因る間、
隙間の埋め方が非常に奇麗。
且つ相変わらずマイペースなリズムで、
まるでライブで聴いているような仕上がり。
と思うのです。
音の広がりとしては、
ちょっとボサノバっぽい風味が加わったりして
(歌詞にも出てきますが)
とてもポップです。
「つよくなる」みたいな、
ちょっと面白い曲もあって。
吹いてしまいそうですが、
淡々と歌われていきます。
あと、
これは本人は喜ばないだろうけど、
青葉市子の歌を聴いていると、
ジブリの映画がいつも浮かんでくるのです。
和うと思う。

山本精一 / まさおの夢

まさおのこどもはこまさお



山本精一さんの「PLAYGROUND 〜acoustic」を買ったので、
最近よく聴いています。
Phewさんとの共作やNOVO TONOも聴いてたので、
知ってる曲が何曲か収録されてるのですが、
その中でも久しぶりに聴いてはまってしまったのが、
この「まさおの夢」です。
そんなに前はひっかかっていなかったんだけど。
ほら、奥さん、見てってよ。
山本精一 & Phew - まさおの夢
タイトルは言わずもがな、
歌詞も相変わらずシュールというか、
抽象的で、
ぐるぐる回って答えの出てこない、
とてもアシッドな、
もやもやの中に消えていく山本さんらしいものです。
なんとなく哀しさがあるんですよね…。
まさおなのに…。
いろんな人がカバーしてるので、
聴き比べても楽しい。
良い時代ですね。
・東口トルエンズの山本久土さんによるカバー
080217久土'N'茶谷 まさおの夢
・PhewさんとAunt Sally、Lovejoyのbikkeさんによる(セルフ?)カバー
まさおの夢 Phew x bikke
皆さん、決して歌唱力でははかれない、
素敵なシンガーだと思います。
大好きです。

The Fall / Fall Heads Roll

堕ち行く音楽



The Fallこと、Mark E Smithの歌詞は、
ローカルなことを歌われているというのもあり、
日本人で頭の悪い私には意味が分かりません。
多分意味もありません。
そこが本当は悔しいところなのですが、
その放たれる音楽に集中できるというのもまた1つ、
アリな楽しみ方だと割り切って聴けば、
怒号やぼやき、祈りの気持ちがひしひしと、
音から伝わってきて、
彼の気持ちを理解したような気持ちになる。
このアルバムは特に、
レゲエのような下地もあったり、
ラップのようであったり、
実にフリースタイルです。
今までのアルバムよりあえて聴きやすいよう
演奏がかなりポップに仕上げられていて、
なんだか気合いの入った一枚だと感じます。
このような音楽の生まれる
マンチェスターという土地は
いったいどんな所なのか。
妄想が膨らむばかりです。

1/05/2011

私的2010年の音楽作品番付

一回こういうの書いてみたかったの。


ランキングっていうよりは、ラレツです。
でもトップ5までは特に良いなっておもったやつで、
番付になってます。
1. 七尾旅人 / billion voices
・・・圧倒的作品。音もメッセージも全てが時代と同期した、個人的には「911 Fantasia」より重いと思う作品です。そして今の音楽の置かれた状況をいかに楽観的にポジティブにとらえることができるか、という挑戦でもある。
2. 青葉市子 / 剃刀乙女
・・・七尾旅人さんとはまた異なる意味でシンプルな構成で曲を作っている。ありふれた言葉も情景も、少し配列や見方を変えれば違う穴から脳に突き刺さる。当たり前のことなんだけど。「遠いあこがれ」の『あなた』のようなフレーズ、節々に埋め込まれた無限のイメージをさらりと歌うパワーと声の深さ。この年でこの作品・・・恐ろしく可能性を秘めたシンガーやと思います。
3. Flying Lotus / Cosmogramma
・・・キモチよさのみ!!
4. bloodthirsty butchers / NO ALBUM 無題
・・・「ノイズ」の『Ah 耳を澄ませば この世の雑音が踊ってる Ah 君の足音が 世界の雑音とこだまする 世界の狂気と握手をしている』という歌詞は2010年一番心に残った!
5. ROVO / Ravo
・・・勝井さんをTwitterでフォローしてからなんか身近に感じるようになったというかそのせいか分からんけど、今までのROVOにはない妙な暖かさがあったのが、おもろいと思った。
6. やくしまるえつこ / ヴィーナスとジーザス
7. クラムボン / 2010
8. 蓮沼執太 / Wannapunch!
9. トクマルシューゴ / ポート・エントロピー
10. The Drums / The Drums
11. やけのはら / This Night Is Still Young
12. Jim O'Rourke / All Kinds of People - Love Burt Bacharach
13. スピッツ / とげまる
14. 相対性理論 / シンクロニシティーン
15. OKAMOTO'S / 10's
16. ふくろうず / ごめんね
17. 石野卓球 /CRUISE
18. Deerhunter / Halcyon Digest
19. Salyu / MAIDEN VOYAGE
20. Perfume / ねぇ
21. 豊田道倫 / バイブル
22. HIFANA / 24H
23. Holy Fuck / Latin
24. world's end girlfriend / Seven Idiots
25. Neil Young / Le Noise
べたべたですみません。
方向性ばらばらです。
言葉・演奏・メロディー・意思の尖ってて、
気持ちのよいものを自然と選んでいると思います。
在日ファンクはまだ聴いてないんだけど、
聴くべきよね。
M.I.Aはなんだか言葉に弱さがあって、
ちょっと痛々しかったのが悲しかったから…。
Dead Weatherもよかったなー。
再発では、
Earth / A Bureaucratic Desire For Extra Capsular Extraction
Cornelius / Fantasma
うむむ、よかったと思います。
まあそんなこんなで、大豊作な一年やったかと思います。

1/03/2011

BO NINGEN / Koroshitai Kimochi

日英親善大使



語れるほどの情報を持っていないのですが、
遠い地、倫敦で活躍する日本人のバンド「BO NINGEN」。
こう書くと、ほんまに活躍しとるんかい、
なんて思われそうやけども、
実際の向うの雑誌によく載っとります。
ええ、この目で見ましたとも。
とにかく、とてもねっとりしてて、セクシーでチャーミングなバンドです。
(なんかいい加減な感じだな。。。)
海外で日本語を貫くというのはけっこう大変なのかな。。
それとも意外と「オージャパニーズサイケ!」みたいな感じで、
やりやすいのかな。
Bo Ningen- Koroshitai Kimochi
ギターの子はともだちんこなので、
3〜4年前に知り合い伝に一度此処日本でLIVEを観ておりますが、
当時と比較するとかなり音と言葉が研ぎすまされて心にブスブス来るサウンドになってます。
つまり前より好みということ。
只今来日公演中ということで、必ず観に行きます、最前線。
あと、よくノイズと評されたり、DMBQと比較されているのを見ますが、
個人的にはファントムギフトがいつも何故か浮かんでくるのです。
魔法のタンバリン/ザ・ファントムギフト
ファントムギフトは日本語を決して殺さずに、
克つサイケのリバイバルにも終わらないような
強いオリジナリティと言語感覚を持ったバンドだったと思いますが、
BO NINGENも同様。
両者ともリフが濃くてかっこいいですよ。
加えて、アコギ1本でも十分歌えるような、
冷静さのあるメロディーです。
アコギ1本でも歌えるか、ってのは、僕の中で
いつも勝手に考えている1つの基準なのですが。
まあとにかくノイズって括るのはナンセンスです。
どっかしかのメディアは思いっきり書いてましたが。
Bo Ningen - Atami
「さあ踊りましょう あとの祭りで」
・・・痺れた。

FocalPointComputer / TUNEWEAR WATERWEAR for iPad

風呂がリビングに。



これさえあれば、マジで無敵です。
風呂場の中が書斎になり、
創作場になり、
レコーディングスタジオになり、
リスニングルームになり・・・。
乙な需要にも答えるTunewear、さすがの一言です。