12/30/2011

私的2011年の音楽作品番付

私的に勝手にランクつけました。
毎年恒例のセリフ「今年も豊作でした」と呟いて、書き連ねます。
1. M83 / Hurry Up, We're Dreaming

M83 - Claudia Lewis
変な話、発売前からなんとなくナンバーワンになる気がしてました。それだけこの人の音楽は 確固たるものがある。数年前からじわじわと来てた感じがあるけど、今回はiTunesのプッシュ等もあり、出世作といえそうです。ここまできてもいい意味でインディー臭い、素晴らしいユニットですね。
シューゲイズノイズの彼方にオーロラの広がる夢のようなポップが溢れていた、そんな景色を見て愕然とするようなアルバムです。愛されて売れる。この売れ方は、2000年初頭のMercury Revみたいだと思いました。
2. Oneohtrix Point Never / Replica

Oneohtrix Point Never - Replica [OFFICIAL VIDEO]
低俗で下世話。そんな一見芸術からは遠そうな世界を、強烈にひとくくりに縛り、新しい音楽を提案するダニエル・ロパーティン。
サンプリングは1ツールに過ぎない。彼が理想の曲の完成形を頭に、狂ったように具材を探す姿が眼に浮かびます。
3. Bill Laswell, 中村達也, 山木秀夫 / Bass & Drums

どうしてこういうユニットになったのか、詳しい経緯は知りませんが、吉田達也ではなく中村達也とビル・ラズウェル、そして山木秀夫というかなり珍しい組み合わせでの重低アルバム。ドラムン・ベース!? とにかく聴いてて気持ちがいい。はやくPiL再結成してほしい。
4. 石橋英子 / carapace

Eiko Ishibashi (石橋英子) - Coda
ソロアーティストとして作風を確率された石橋英子さん。この人の諸作も毎回傑作だと思わせる何かがあります。
レコ初ライブ(with 七尾旅人)を観に行きましたが、とても繊細で素晴らしかったです。
ユニオン初回限定のボーナスディスクのギター弾き語りも良かったです。
5. Real Estate / Days

Real Estate - Its Real
日本、そして2011年各作品にもあまり無い雰囲気が、ツボにはまった原因でしょうか。オールドスクールのような、新しいような、どこかで聴いたような、不思議なバンド。
夕暮れとの相性抜群です。
6. 坂本慎太郎 / 幻とのつきあい方

君はそう決めた ( You Just Decided ) / 坂本慎太郎 ( zelone records official )
あまり期待していなかったが、やはり聴いたら圧倒される。シンプル&重厚。ピッチフォークかなんか、レビューしてくれれば世界でも多いに売れそう。
7. Gang Gang Dance / Eye Contact

Gang Gang Dance - "Chinese High" (4AD Session)
今作はどうも周りでは評判いまいちでしたが、ファーストから聴いてる身としては、今回はポップに化けるための工夫が感じられて好きです。高樹千佳子さんも推してました。
8. J Mascis / Several Shades Of Why

J Mascis - Is It Done (not the video)
忘れられそうにぼそっと出たアルバム。気取らない良さ。歳を重ねる事への無抵抗感。
ダイナソーと合わせてもう一回聴き込みたい。
9. The Psychic Paramount / II

The Psychic Paramount - n5.coda
ジャケからしてこれはありでしょう。
そもそもこのハズれまくったバンドに、アタリもハズレも糞も無い。
10. KETTLES / ビー・マイ・ケトル

KETTLES - 気にしてばっかり(PV)
ロックなハンバート ハンバートって感じです。ハンバート佐藤良成さんの声にどこか似てる。ケトルズは今年聴いた日本の音楽の中で一番「革命起こしたる!」っていう静かなアティチュードを匂わせていたように思います。
次点
Fleet Foxes / Helplessness Blues

Fleet Foxes - The Shrine / An Argument
上の楽曲を聴いて何となくぶっとんだ。良心的POP。
Alfred Beach Sandal / One Day Calypso

【PV】Alfred Beach Sandal「キャンピングカーイズデッド」
衝撃。こういうのが日本的だと思う。奇を衒ってるけど、聴き心地が良い。無理をしてるわけではない、この人は根っからの変態だと思う。今のアニコレ崩れのフリーフォーク・ロックやダブステブームが廃れた後に残るのはABSのような根の強い生き物でしょう。
Sun City Girls / Gum Arabic
Sun City Girls - Space Prophet Dogon
住所不定無職 / JAKAJAAAAAN!!!!!

あの娘のaiko / 住所不定無職
嗜好がバラバラの楽曲を個性で無理矢理一枚にまとめた感じ。もっと長編でもよかった。1つ1つの曲のクオリティは高いし、売れ筋も書ける強さ。
Tenniscoats / ときのうた
Tenniscoats - Ento (遠投)
久しぶりの新作。単純に表層をなぞったら次点だけど、もっと聴き込めば色々惚れそうです。
青葉市子 / 檻髪


青葉市子 - レースのむこう
この人の歌詞は少し気恥ずかしくなるので、あまり読み込まないけど、若さ故のようでいてこれからもずっとこんな歌詞を書きそう。とはいえ、絶対的ななにかを持っているし、メロディーセンスは素晴らしいと思います。もっと作品を重ねて、共作なんかしていったら大物になりそう。すでに大物感ありますが。「つよくなる」は新境地。着メロにしてました。
ventra / hide

miken by ventla
磯辺涼氏のツイートで知った日本の宅録ミュージシャンventla。トクマルシューゴと戸張大輔のミッシングリンク!とか書こうと思ったけど、どうも違う気が。サイトからはただならぬ機材へのこだわりを感じます。どんな人か、ライブでも見てみたい。
アルバムはすべてMediafireにて無料配布されていて、商業とかけ離れた趣味の極致のような作家。
趣味でも素晴らしい音楽は作れる時代。いや、むしろ資本の背骨無きの音楽好きの方が光るし歓迎される時代・・・SoundCloud発で売れるミュージシャンがそろそろ出てきてもいい気がする。
Neon Indian / Era Extraña


Neon Indian - Halogen (I Could Be A Shadow)
ネオン・インディアンはTwin ShadowやActive Child、How To Dress Wellらと合わせて就寝前によく聴いた。お世話になった意味を込めて。
オオルタイチ / Cosmic Coco, Singing for a Blllion lmu’s Hearty Pi
山本精一 / PLAYGROUND 〜acoustic
平賀さち枝 / さっちゃん
Washed Out / Within and Without
The Strokes / Angles
Scoobie Do / MIRACLES
Ringo Deathstarr / Colour Trip
The Do / Both Ways Open Jaws
The Drums / Portamento
Daughters Of The Sun / Ghost With Chains
Chara / Dark Candy
Sandro Perri / Impossible Spaces
tUnE-yArDs / W H O K I L L
Battles / Gross Drop
cero / WORLD RECORD
細野晴臣 / Ho So No Va
Girls / Father, Son, Holy Ghost

本当に豊作だと思ったけどねー。

12/25/2011

タテタカコ / 祈りの肖像


なんとなくクリスマスソングっぽいから選んだわけではないですが、カンボジアのキリング・フィールドを見てつくったというタテさんの渾身の一曲。このアルバムは石橋英子さんが絡んでいるというだけで買ったのですが、この曲を聴いてすぐにノックアウトされた覚えがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=MdLf8V167U8

踊ってばかりの国 / SEBULBA


踊ってばかりの国、はじめてちゃんと聴いた。
なんとなくプロダクション臭い感じもするけど、若手の割にすごく安定感のある世界を持っているように感じます。
資本に食いつぶされないように、乗っからないように、こういう音楽をつくるバンドに伸びて行って欲しいな。
SEBULBA / 踊ってばかりの国