3/26/2012

猫ひろし / 五輪出場


今ほど、ドラびでおの一楽さんのツイートで知りました。
猫ひろしという存在は一般的にはそこそこ売れてる芸人という認識でしょうが、ロックの世界では灰野敬二とも知り合いという意外な一面を持ち合わせています。
昨年の夏に名古屋の千種で観たライブ、猫ひろしの一発芸のようなインプロヴィゼイションが忘れられません。あれはもはやお笑いではなくロック音楽でした。
灰野さん、一楽さん、クラムボンmitoさんのノイズセッションを、オサレスーツを着て真剣なまなざしで見つめ聞き入る猫さんを忘れられません。
いっぽうでスギムさんとチ○コギリギリのアホ芸も忘れられず、とにかくつかみ所の無い凄い人だなと思います。
その猫さんがついにカンボジア代表として、五輪デビュー決定!
何となくやってくれるような気がしていました。
本当に真摯で実直な人なのでしょう。
ただ破天荒なだけではありません。
心からこういうの応援できる芸能人てそうそういないですよね。
一世一代の芸ですね。楽しみです。

The Avalanches / Since I Left You


The Avalanchesが売れてからもう10年以上経つ、ということを、つい本日iTunesがシャッフルでかけてくれた「Since I Left You」を聞いて思い出しました。
セカンドの噂はずっと流れていますが、なかなか出そうにありません。
某説によれば、サンプリングネタの二次使用の交渉で時間がかかっているとか。
でもそんなこと聞くと、彼らの音へのこだわりが強く感じられて微笑ましい気持ちになります。
このアルバムがサンプリングだけで作られているなんて最初は知りませんでした。
ラジオで「Since I Left You」を聞いて、単純によい曲だなと感じで好きになった次第です。
後からカラクリを知ってびっくりしました。
Avalanches以降、多数のバンドが出て来てダンスロック、エレクトロニカ、ブレイクビーツ等の電子音楽系のロックが一気に台頭し、またサンプリングが様々なガジェットやツールを通じて庶民のものとなりました。
そう思うと本当に時代の幕開けだったのか。
文化はよく10年周期くらいで括られることが多いですが、きっと自作もそんなわくわくに満ちたアルバムとなると信じています。
尚、PVも曲も最高です。カラクリなんて知らなくても楽しめる。素晴らしいです。
The Avalanches - Since I Left You

Gallops / Miami Spider


ウェールズのポストロックバンドGallops。知名度はまだ低いですが、昨年Kitsuneのコンピに収録されたこと、そして今年のKAIKOOフェスに出演するということで、少し話題になっているようです。
サウンドはウェールズらしくない、アメリカンポストロックという感じ。言ってしまえばバトルス以降のバンドです。
きっと売れるでしょうが、売れた後もバトルスとの比較をされる運命にあるでしょう。この名曲「Miami Spider」で聞ける抜群の音選びのセンスと、踊れるロックとしての強みがどう今後開花していくか、といったところです。
まだアルバムは未発売、EPのみです。
めちゃくちゃ期待です。
Gallops - Miami Spider

3/25/2012

うつくしきひかり / ともだちを待っている

Alfred Beach Sandal、片想い、cero等、若手シーンを盛り上げている一連のバンドに密かに広く普く密接しているMC.sirafu氏と、ザ・なつやすみバンドで活躍する中川理沙さん(とても奇麗な方!)の、ピアノとスティールパンという異色の組み合わせのユニット=うつくしきひかり。
名前の通り、どこか懐かしい幼い頃に感じたようなキラキラした無垢なうつくしさを音に閉じ込めたようなサウンド。
PVもまさにそんな雰囲気ですね。
なんか最近じわじわと名前を聞く機会が増えて来て嬉しい限りです。
私がスティールパンの音が好きだというのもあるのですが、非常にキモチよい一曲となっています。
これからの季節にはぴったり。
うつくしきひかり 「ともだちを待っている」

3/09/2012

The Strokes / I'll Try Anything Once


実は、平賀さち枝さんのツイートで知った曲。アルバム未収録です。
デモ音源のようですが、デモならではの粗い音と、ジュリアンの密着した囁くようなセクシーな歌い方が、マスター曲を凌駕する完成度となっている曲です。ここまでスローな曲は他のストロークスの曲を聴いても意外とないかもしれません。
シンプル・イズ・ベストというかロックというか。なんとも純情な曲です。
The Strokes - I'll Try Anything Once

3/04/2012

Liturgy / Aesthethica


ブルックリンのブラックメタルバンドLiturgy(リタージー、リタギー、リタジーと色々勝手に読まれてる?)のセカンド。
ブラックメタルはBurzumかMayhemくらいしか聞いた事がないので、文脈の中でどういう存在なのかは分かりませんが、ひたすら聞きやすいと思います。単純にメロディーはポップだからでしょうか。
エモーショナルで、曲によってはメタルを脱線しかなり実験的なことをしています。ブラックメタルの皮を被ったエクスペリメンタル。そんな印象です。発売はなんとThrill Jockeyからということで、なるほどちょっと他のバンドとは毛色が違うのも納得。ハードコアと音響・エレクトロニカの歴史を再総括するような存在ですね。
この「Red Crown」が一番聞きやすいでしょうか。
Liturgy - Red Crown

Elvis Costello with Burt Bacharach / Painted From Memory


バカラックとコステロという、どう考えてもハズれる理由の無い2人による名作。どの曲を聴いても素晴らしく深みがある、まるでベスト盤のような印象です。
コステロの声は、ミスチルの桜井さんのように好き嫌いあると思いますが、愛の歌を歌わせたらやっぱりピカイチですね。字余り的な歌い方も迸る感情がビンビン伝わってきて沁みます。まぁ、こんなアダルトな恋愛はしたことありませんが・・・。
メロディー、ボーカルが秀逸な中、アレンジや演奏も非常にムーディーで完成度が高過ぎます(「Such Unlikely Lovers」等)。
AORってこういうコトなんですね。
何となく両者とも得意分野を生かし合い、「俺が俺が」というエゴが出ていないのが素敵な理由なのかな。本当に尊敬し合った関係なのでしょうね。
まあとにかく「良い」という印象のみという曖昧なレビューですが、誰が聞いても好感を持ちそうな、普遍的名ラブソングたちです。
一番素敵なのは、初期コステロみたいなテンションを内包したこの曲。タイトルも素敵。
Burt Bacharach & Elvis Costello - The Sweetest Punch

3/03/2012

水中、それは苦しい / 農業、校長、そして手品


水中のアルバム「手をかえ品をかえ」の中の1曲。
水中のことはあまり詳しくなく、唯一持っているこのアルバムの中でもほとんどこの曲しか聞きません。
この曲だけは妙なインパクトがあり、なかなか頭から離れません。
特にこのPVと合わせて見ると尚強烈です。
一度だけ水中のライブを生で見たことがありますが、水中のライブでの疾走感ややるせなさ、一生懸命なふざけ感など、バンドの特徴を旨く表した名作だと思います。
水中、それは苦しい「農業、校長、そして手品」
このPV、豊田道倫さんや前野健太さんのPVでもお馴染みの松江哲明監督ですね。
作風がかなりブレないというか、泥臭さがしっかりした背骨になっていて素晴らしい。
というか映像見ただけで何となく分かりますね。
とにかく歌詞はふざけているのだけれど、コミックバンドというわけではなく、どことなくあきらめきれないかっこよさが残されていて、ただ単に奇を衒っているわけでないという奇跡的な均衡点にいるのがこのバンドの良さだと思います。
またジョニー大蔵大臣さんもソロでこの曲をやるようで、ドラム&バイオリンが入らないこちらのパターンもなかなかよいですね。
小さなライブハウスにはあまり合わなそうな感じもしますが。
111127よるのひるねでジョニー大蔵大臣ライブ.mpg
http://www.youtube.com/watch?v=GjxiFZNt0dU

3/01/2012

Pollen / Chip


若い頃はメロコア、パワーポップ等を好んで聞いていましたが、最近はこの類いを聞くのは少し気恥ずかしい。
当時のCDのほとんどは棚の肥やしになってしまっていますが、このPollenのCDだけはときどき聞いてしまう。
初めてPollenを聞いたのはHusking Beeとのスプリット盤「ini Split e.p.」であったと思います。
当時はHusking Beeが好きだったものの、アルバムを買う金もなく、比較的安価であったこのスプリットシングルを購入。
もちろんハスキンもイイのですが、もう相方のPollenにも惚れいってしまうわけです。
(というか当時私はおそらくスプリット盤の意味等分かっておらず、ハスキンのシングルだと思っていたと思う。)
そこから名古屋は千種のレコード屋へ行き、たまたまこの「Chip」が置いてあったのを見つけて勝手に運命を感じて購入。
死ぬほど聞きまくりました。
この頃からエモといわれるような音楽も流行り出しましたが、どんなエモーショナルなのを聞いてもこのPollenに勝ると感じたものはありません。
強引に涙を誘うJ-POPとは対照的に、じわじわと自然に涙腺が緩むように思います。
例のスプリット盤にも入っていて、且つ「Chip」のハイライトにもなっている「Girls Love Robots」から是非。
イントロ聞いただけで涙ものですね。
Pollen - Girls Love Robots
こうやって見るとジャケットも安っぽいし素っ気ない、いかにも大衆的なアメリカンロックだったんだな、と思うと、尚更に愛着が湧いてきます。