2/24/2015

Hostess Club Weekender 2015.2.22

初日からの続き。1日目はこちら



Philip Selway

何を隠そう現役世界最高峰のロックバンドRadioheadのドラマーを務める「フィル・セルウェイ」だ。Radioheadクラスでもドラマーのソロとなれば、中堅フェスのオープニングアクトになってしまうのね。
でも、良かった。何より、フィルさんの腰の低さ。そもそもこれだけ優れたキャリアがあって、オープニングアクトってのだけでも断りそうなもんなのに、一曲一曲終わる毎に「アリガトウ」と手を合わせる。英国紳士ですね。Radioheadのドラマーとしての彼は本当に魅力的だが、自身のバンドで伸び伸びとやりたい音楽を奏でる彼もまた一人の音楽好き青年のように私の目には映って、ほのぼのする。
そして、バンドメンバーの女の子が、恐ろしく可愛かった。

01:Miles Away
02:By Some Miracle
03:Around Again
04:The Ties That Bind us
05:Don't Go Now
06:A Simple Life
07:Running Blind
08:Ghosts
09:Coming Up For Air
10:Patron Saint
11:Turning It Inside Out
12:Waiting For A Sign
13:Beyond Reason
14:It Will End In Tears


Real Estate

今回の主たる目的は、この不動産ズ。これを見に来た、と言っても過言ではない。「Days」を買ってもう3年くらいか、それ以来彼らの虜であります。
それにしても彼らが二番手というのはちょっと腑に落ちない。正直トリをやれるレベルだと思ってた。確かにTemplesは女子ファンが多そうだから仕方ないのだけど…。
で案の定、二番手にしてはかなりの人の入りだったように思う。そうだ、Templesとはまた趣向は違うけど、こっちはこっちでアート系女子からは人気のありそうな風貌だよな、としょうも無いことを考えてるうちに、開演前にステージに出てきてリハまでしてしまう彼らの緩さは予想通り。
曲は3枚のアルバムから満遍なく披露されましたが、やはり盛り上がるのは有名は「Talking Backwards」「It's Real」だ。CDで聞いてても惚れ惚れする弦楽器絡み合いは見事にアメリカンというかドライな空気を演出し、タイトなドラムがピシッとシメる。半ばセッション状態になったラスト曲「All The Same」のアウトロは、もう一生この音の渦の中に居たいと思わせる高揚感。幸せな1時間弱でした。

setlist:
01:HAD TO HEAR
02:CRIME
03:YOUNGER THAN
04:YESTERDAY
05:MUNICIPALITY
06:TALKING BACKWARDS
07:SUBURBAN DOGS
08:HORIZON
09:THE BEND
10:ITS REAL
11:ALL THE SAME


Temples

「女・子供」というファン層の揶揄が的確なポップなガレージ・サイケバンド。Real Estateが終わると、「キャー!!」という黄色い歓声と共に女子が前に押し寄せてくる。おれの周りは皆年頃の娘たち。困惑した。と同時に、なんでおっさんがいるんだよ!という声が聞こえてきそうな被害妄想に陥る。
イメージだけで音楽を語るのはやめようと思い、私もTemplesはしっかりと予習してきた。ポスト・オアシスと言われても差し支えないようなキャッチーなリフとメロディアスな楽曲に、メンバーの美貌。大物の予感のするバンドです。
さて、開演するとまた異様な黄色い歓声が響く。と同時に私の周りはおしくらまんじゅう状態。何かと思ったら、私はステージに向かって右手の前方に居たのですが、ちょうどその前にバンド1のイケメンのベーシストが居るんですね。そりゃあ女子だらけになるよな、と。
ファンに圧倒されっぱなしでしたが、なかなか楽しめました。ベーシストは、確かに相当なイケメン。メンバーも皆60年代風ファッションに身を包み、まるでビートルズの来日公演のような異様な雰囲気でした。行ったことないけど。

01:The Golden Throne
02:Sun Structures
03:A Question Isn't Answered
04:Colours To Life
05:Ankh
06:Move With The Season
07:Sand Dance
08:Keep In The Dark
09:Mesmerise
10:Shelter Song


Thurston Moore Band

Thurstonは初めて見るのでとても楽しみでしたが、結果、2日通してのベストアクトでした。圧倒的でした。
最新作「The Best Day」は発売からだいぶ遅れて知ったのですが、かなり素晴らしい内容(ジャケも美しい)。そして本公演は同作収録曲の演奏のみという内容でしたが、往年のファンも大満足の内容ではないかと思います。「Ono Soul」とか「Psychic Hearts」も聞きたかった…とかは微塵も思いませんでした。圧倒的でした。
バンドメンバーも、ドラムス:Steve Shelley(Sonic Youth)、ベース:Deb Googe(MBV)、ギター:James Sedwards(Nought)という半分Sonic Youth状態の神メンツ。このメンバーで悪い訳ないよ。デビーとサーストンが開演前にチークダンスしてて、萌えたぜ。
やはりサーストンのギターは最高だ。無骨でミニマルに感じられるけど、この人の根っこにあるPOPさが少しずつ音に加わってくるあの感じ。
MCも「KISSと⚪︎⚪︎(大御所バンド)だったらどっちがいいか?」みたいな不思議な問いかけ。オーディエンスが何を言っても「正解はキッスさ」と負からない(笑)。
その辺も含め改めてまたサーストンのライブを見たい。
当日の音源ではありませんがこちらも必聴。


01:Forevermore
02:Speak to The Wild
03:Germs Burn
04:Detonation
05:The Best Day
06:Grace Lake


St. Vincent

ショウとしての格が違った。ある意味予想通りだったが、やはりこの人はグラミー賞を獲って然るべきだと改めて思った。一貫したサイボーグキャラと、天然MC。素晴らしい美貌、スタイル。ギターの腕前。コンセプチュアルだけど不自然ではない。心を奪われた。
因みにメンバーの日本人Toko Yasudaさんであるが、かつて所属していたBlonde Redheadは、かの「No New York」にも参加しているノーウェーヴの代表格バンドDNAの曲名からバンド名を付けていたり、デビューはSonic YouthのSmells Likeレコーズからしていたり、David Byrneと共作を出していたり何かとニューヨーク・アンダーグラウンドのシーンと繋がりが強い。サウンドも、上品な仕立てになっているけど、荒削りなニューウェイヴ・パンクが垣間見える。んで、上記のデビュー作を出したレーベルは、Thurston Moore Bandでドラムスを叩いてたSteve Shelleyの運営していたもの。どのような関係か分からないけど、凱旋ライブにもなる日本公演で、師匠の後にトリを務めるなんてさぞかし感慨深いものだったのではないだろうか。とにかく私はTokoさんがずっと気になって、釘付けだった。
Tokoさんの活躍を含め、St. Vincentにはこれからますます大物になっていってほしい。レディー・ガガみたいに、スタジアムが似合うよ。

01:Rattlesnake
02:Digital Witness
03:Cruel
04:(text)
05:Marrow
06:Every Tear Disappears
07:Laughing With A Mouth Of Blood
08:Jesus
09:(text)
10:Year Of The Tiger
11:Actor
12:Surgeon
13:Cheerleader
14:Prince Johnny (no rolldown)
15:Bring Me Your Loves
16:Huey Newton
17:Regret
18:Birth In Reverse
19:Severed Cross Fingers
Encore: Your Lips Are Red


以上、Hostess Club Weekenderは、本当に愛に溢れた素晴らしいフェスでした。
これからも頑張って欲しい!


※セットリストは公式のものを引用。タイトルの誤りは気付いたところは直しましたが、私は曲名を覚えない人なので間違い多々あるかもしれません。

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