7/23/2014

一発屋を聞く【洋楽篇】Vol.1: Semisonic、The Montrose Avenue、New Radicals

ここでの一発屋というのは、決してそのアーティストを貶めるものではなく、寧ろ一発飛び出した事への敬意と、時代の徒花として散っていった事への同情を込めて、誠意を持って書きたいと思います。
今回は20世紀の最後に一花咲かせた美メロ系バンド3組を取り上げます。


Semisonic / Closing Time



この頃のゲフィンは、グランジの影響下にあるアメリカン・ロックを量産しており、そのどれもメロディーはなかなか秀逸である。なかでもSemisonicはずば抜けて泣きのメロディーにこだわっており、中学生の私のハートもガッツリ掴まれた。このしゃがれ声に弱いんだよなぁ。アルバム「Feeling Strangely Fine」もお小遣いで買いました。
今聞けば単純なメロディーで、深みもそんなにないが、これはこれで。「洋楽って、かっこいい!」って思わされたのをちゃんと覚えてます。この頃のアメリカン・ロックに影響を受けているミュージシャンも多いのではないかな、と思う(ダサいから公言はされないだろうけど。)てかそもそもアメリカンロックってなんなんだ。
一応彼らのことを調べると、多少遅咲きであり、嘗ては意外にもサイケロックバンドをやっていたそうな。「Closing Time」はグラミー賞を受賞しているが、サイケロックでは無理だったろうなぁ。


The Montrose Avenue / Where Do I Stand



このバンドは本当にもっと評価されてもいいと思う。今からでも遅くない。
そもそもビジュアル良し、歌良し、日本人好みの歌曲風の泣きメロ&ハーモニー、・・・売れ要素しかないのになんで消えてしまったのか。
ロンドン出身の5人組、The Montrose Avenueはデビューアルバム「Thirty Days Out」1枚と数枚のシングルのみを残して解散しているが、当時はフジロックに出演する等、日本でもかなり人気があり、シングルの日本盤なんてものも出ていたと記憶している。この時期のイギリスの音楽市場は、所謂ブリット・ポップが低迷し、なんだかよく分からない過渡期みたいな状態にあったようだ。素敵なバンドも多数いたと思うが(挙げたらキリがない)、この混沌の中で非情に淘汰されていったのだろう。そういう意味では「持っていない」バンドだったのだろう。


New Radicals / You Get What You Give



1997年頃であろうか。私がまだ音楽情報のソースをFMラジオに一存していた頃、名古屋のZIP-FMでよくかかっていたと思う。まさにザ・洋楽というイメージで、「洋楽」と言われればこの曲が浮かんでくるくらい。まだ英語もよく分からず、興味こそなかったが、メロディーの美しさにどこか惹かれていたのかもしれない。この数年後、サンタナとミシェル・ブランチによる名曲「Game of Love」がZIP-FMでもヘビロテ、私の中でも大ヒットするのであるが、この高揚感のある2曲の作曲者が同一人物だと知ったとき、恐ろしく合点が行ったものである。というか、「Game of Love」は本当にいいな、改めて聞くと。New Radicalsよりこっちの方が良かった。サンタナの夕焼けを描くようなギターも最高だ。このギターソロは心に残る。そして、ミシェル・ブランチ、どこへ行った。



7/17/2014

Tours / Kittens EP

TOURSを知ったのは下北沢のJET SETにスカートの新譜を買いにいったときだ。
スカート「サイダーの庭」は予想外に値段が安く、ワンコイン余ったのでもう1個なんか買っとくかと田舎者の私は考え、果てに目の前にあったこの感じのよいジャケットの作品を手に取った。そんな私はジャケ買い信者である。
試聴もしなかったのでまったく音の想像はつかないが、まあJET SETで売ってるなら間違いなかろうということで帰宅してプレイヤーにかけてみる。するとどうだ、下手したらスカートより素敵じゃないか、ってくらい良い音が流れてきた。

調べてみるとボーカルは2011年に解散したYOMOYAの山本氏、ドラムは話題のシャムキャッツの藤村さんということで、なんとまあ手に取るべくして手に取ったようなCD-Rであった。



音は非常にまろやかで、進行形のUSインディー系と共鳴するような音だと思う。
こういう音は流行だと思うが、どう表現したらいいのか分からない。紹介記事等を見ていると、フォーキー、オルタナティブ、シティー等のキーワードが頻出するが、そんな感じで間違いない。例えて言うなら、山本さんの、さらりとしつつもアクの強いボーカルと歌詞、分かりやすいメロディーの組み合わせはAlfred Beach Sandalなんぞを彷彿させたりする。はたまた、ちょっと不協和音的なコーラスや捻くれたギターリフなんかを聞くと、昔いたSoFkayなんてバンドを思い出したりも。まあそれは余談で。
巷に溢れるシティポップ系、オーガニック系のロックと同じ括りに入れられていても違和感は無いくらいにとても耳なじみが良いが、前述の通りのコーラスや、絶妙なブレイク、強靭なドラムソロ&ギターソロ等、サウンドは本当にクセがある。超絶にトガっている。聞いていて飽きない。それから、所々字余りになりそうな分量のリリックを綺麗に歌いこなすのが、とても面白い。

本作は4曲入りのEPであるが、どれも異なる志向でありながら、美しくまとまった鮮やかな作品である。

1. Kittens
タイトル曲。YOMOYA結成からカウントすればもう10年近い経歴になる山本氏のセンスが結集されている、と思う。



2. ドレスコード
一番好きな曲。「君とワルツを踊る格好になる」という詞のお洒落さったらない。アウトロの歪んだギターまでじっくり快感を味わえる。

3. 王の船
王舟?一番スローな曲。展開部の地味な盛り上がり方は、とても奥ゆかしく、ピアノ(?)系のノイズが重なるところは本当にグッとくる。



4.  赤い車
タイトルのせいじゃないが、スピッツが歌ってても違和感のないような元気な曲。
なんだからところどころナンバーガールの影を感じる。この曲に限らず。全然音の表面には出ていないけど。

と、ここまで書いて思ったのが、騒がしい白昼夢のようなアルバムと書くとしっくり来る。決して夜向けの音楽(ナイト・ミュージックとでもいうのか?)ではないし、シティ系でもアーバン系でもなく、真っ昼間から河原でドンチャンとBBQをするような、小洒落ないジャンキーさが魅力だ。そしてそれこそ、超究極のお洒落であり、美しい。

7/13/2014

NANO-MUGEN FES. 2014

・KANA-BOON
若手で一番勢いがある、というコピーもよく耳にするバンド。昨年度の「CDショップ大賞」に2作もエントリーしていて、プッシュされているのは間違いない。私も1stアルバムは借りました。TSUTAYAで。本公演のフロント・アクトではあるものの、会場の熱気はマックス、アリーナも満員で、とにかく勢いがあった。「僕らを見に来ているお客さんもたくさんいると思うけど、素敵なバンドがたくさん出るので最後まで楽しんでって下さい」という主催者的な発言に度肝を抜かれた。ボーカルのビジュアルも、MCも溌剌としていてブレイク必至でしょう。

・It's A Musical
いい!事前にネットで聞いて予習はしていたものの、結構インパクトあった。キーボード&ボーカルの女の子とドラムスの兄ちゃんの、欧州の2人組。トイ・ポップと言われそうなチープでシンプルな構成で可愛らしい音を鳴らす。片方がスウェーデン出身(どちらの人かは分からない)とのことで、スウェディッシュ・ポップ色を持ちながらも、不思議と由緒正しいフレンチ・ポップの匂いがする。そんな売れてるわけではないと思うんだけど、プロモーション次第では大化けする気がする。好き。


・Tegan And Sara
カナダの双子がギター、ダブルボーカルを努める2人組ユニット。カナダのFLIP-FLAP、てなところか? カナダ発で有名なミュージシャンって、Arcade Fireみたいなちょっとウィットのきいたロックか、あるいはとことん大衆的なポップスに大別される気がして面白い。こちらは後者で、ボスボス腹に突き刺さるシンプルなドラムが特徴的なシンセポップ。ボーカル抜きで(なんて言ったら失礼だが)も、充分に楽しめる演奏だった。

・グッドモーニングアメリカ
KANA-BOONと同時デビューと聞いていたから若手かと思っていたら、もう三十路越えしてて、下積み長いんだなーと思ってしみじみとした気持ちで見てしまった。NICO Touches the Wallsと同じようなメロディーが印象に残るポジティブなポップロック。2000年代前半はナンバーガールとスーパーカーの影響下にあるバンドが多かったが、いつからでありましょう—おそらくアジカン・ストレイテナー・ART-SCHOOLの御三家辺りからオルタナ色が消え、きれいで伝わりやすいメロディーの日本語のロックが、「売れる」ロックバンドの絶対条件となったのだろうな。となると、ここにこのバンドが招かれているのは必然か。ベーシスト「たなしん」さんの面白パフォーマンス、声の良いギタリスト、真摯なボーカル。バランス良い。

・Ropes
後にストレイテナーに移籍する日向氏、大山氏を嘗て擁していたART-SCHOOLの戸高氏と、on button down、KARENのアチコさんによるユニット。ギター1本とボーカルだけなのにこの重厚な感じは、流石アチコさん。生脚も美しかった。

・ストレイテナー
主催者アジカンの盟友、ストレイテナー。出演は毎年恒例らしい。ヒットナンバーを凝縮した素敵なセットリストの中で、デビュー曲「TRAVELING GARGOYLE」を初めてナマで聞けたのでもう大変満足。やはり演奏が巧い、特に日向氏。こうしてフェスで聞くと一層感じる。この切れ味は流石。後で知る事になるのだが、シークレットゲストでSOIL&"PIMP" SESSIONSが出るならば、「From Noon Till Dawn」はタブゾンビの飛び入り付きで見たかったな、と思った。あと、NANO-MUGENコンピ盤に入ってる「翌る日のピエロ」は演奏せず。聞きたかったのに…。

・Owl City

・Hi, how are you?
初見。odd eyesにも所属していた男の子と、素朴な女の子の2人組。ちょっと遅れて始まったのは、MCにあった「日産スタジアムと横浜アリーナを間違えた」からか? ギター&ボーカルの原田さん、巨漢だし、おれの昔の友達に似てるし、何だかただ者じゃない!のは間違いない。オザケンをちょっとマッチョにしたような歌い方が素敵。

・くるり
とにかく良かった。くるり最高。
くるりはバンドアンサンブルという点において、今絶頂期なのだろう。
くるりもフェス出演が多いので、最近は年に2、3回程見ているのだが、これまでと圧倒的に違う熱を感じた。
恒例の開演前リハでの「ワンダーフォーゲル」から始まり、一曲目「Morning Paper」の美しいアウトロ。この演奏を聞いて、「Philharmonic or die」というタイトルがふっと浮かんでくる。頻繁にライブを見てると、岸田さんの志向が常々変化しているのがよく分かるが、最近はまたこの手の爆音サイケがご流行の様子。
この美しい演奏を提供するのは、ファンファン含む基本メンバーに加え、Boon Boon Satellites等で活躍し、本公演でも硬派なドラミングを聞かせてくれた福田洋子さん、吉田省念さんの抜けた直後から完璧なサポートに入った山本幹宗さん(元The Cigavettes)。ドラムはあらきゆうこさんや元54-71のBOBOさんだったりする事も多く、メンバーはかなり流動的なバンドだが、岸田さんの圧倒的なイニシアチブで奇跡的にバンドの勢いは保たれている。特に「坩堝」まではなかったファンファンの大味なトランペットが、その勢いを下支えしているのは間違いない。最強の布陣だ。
岸田さんの眼鏡がずり落ちるほど白熱したプレーに次いで、「ワールズエンド・スーパーノヴァ」でちょっとさっぱりしたあと、新曲2曲をぶっ続けで披露。その場でタイトルはよく分からなかったが、ネットで調べると「loveless」と「Liberty & Gravity」。「loveless」、今のくるりにぴったりのタイトル。恒例のチオビタのCMソングだ。そしてMCで先に"なんか変な曲やります"と言い訳した「Liberty & Gravity」、これがとにかく素晴らしい。私の耳がよければもっと鮮明にストーリーが聞き取れたのだろうが、何やら博士が登場するような話が綴られた曲。東洋的な色を添えた轟音の真っ只中、LibertyとGravityという単語が登場するサビのようなところで感極まって思わず涙が出そうになってしまった。(その場では歌詞を覚えていたが、一日経ったら忘れてしまった。年ですね。)くるりも所謂"変な曲"は多いが、ここまで複雑な構成で、色々と曲調が変化するのはまだ聞いた事が無かった。シングルカットされるのかどうか分からないが、これが収録されるであろう新作アルバムが楽しみである。
この語、岸田さんの気遣いで著名なシングル曲「ばらの花」「虹」「東京」で結ばれる。アレンジはちょっとずつされているものの、最近のくるり曲と同じノリで聞けるのはちょっと不思議だ。これだけ多様な種類の曲を出しておきながら、やはり岸田さんには「さよならストレンジャー」から通じて何か一貫したものがある。
「虹」「東京」が最後というのは、別に意識はしてないかもしれないが、先日亡くなった佐久間正英さんとくるりのタッグで生まれた名曲だ。そんな事を考えながら、轟音に包まれて美しく楽しく聞き終えた。ぶっきらぼうなMC。颯爽と帰っていくメンバー。ロックバンドとして鮮やかだった。
「坩堝の電圧」は間違いなく完成度の高い名盤で、くるりの中でも大きなターニングポイントとなる作品であるが、リリース後しばらくしてからその作品からの楽曲は、知る限りライブでは演奏されていない(と思う)。これには岸田さんの色々な思いがあるのだろう。今回のライブを見て、今度のアルバムは「坩堝〜」すら過渡期的な作品だったと思わせてくれるくらいに、スゴイものになると期待している。
尚、今回珍しくアジカン、くるりの共演になったわけですが、私にもアジカンはくるりのパクリバンドだなんて思ってた時期がありました。この二者の関係ってこれまであまり取り沙汰されなかった気がするが、今回の共演そのものや、岸田さんの後藤さんのメガネに関するMCや、ゴッチブログに書かれたくるりへの思い等、興味深いところを知ることができて面白かった。

・The Young Punx
ジュリアナ東京みたいで面白かった。イギリスのm-floみたいな感じか?

・The Rentals
前半の音響が悪すぎて辛かった。ここまですごく音がよくて感動してたのに、勿体無い。後半は何とか持ち直し、1stからの名曲オンパレード。「Friends of P」に私の心が燃え上がる。実は先日のアジカンの周年ライブにもたまたま行っていた私、そこでもマット・シャープを見ている。一年に二回もマットのライブを見ることなど、アジカンファン以外にはできまい。
Ashのティム・ウィーラーがギターを担当していたのもビックリ。サプライズでAsh「Girl From Mars」も聞けた。世代的にはツボだが、20代前半の子はAshの栄光の時期を知らないかも。まったく名前を聞かなくなってしまったAshだが、カムバックを期待したい。てなわけで無駄に音が粗かったのが勿体無いが、いいものを聞けた。

・ASIAN KUNG-FU GENERATION
アジカン。通好みの曲を織り交ぜつつ、「リライト」「君という花」等の名曲もジャンジャンやる。アンコールではマット・シャープ、ティム・ウィーラーも登場しWeezerカバーも。
後藤さんのMCは癖あるし敵を作りやすいだろうけど、本当に純粋な人なんだろうなと思う。主張を通す為に敢えて嫌われ役を買って出てる、と評した記事を何かで見たが、Twitterでも噛み付きやすいところを見ると、そんな次元でもない気がする。


というわけで、初めて来たナノムゲンでしたが、涼しいし、混みすぎてないし、座席はしっかりあるし、駅近だし、メシはうまいし、非常に環境が整っていて素晴らしいフェスでした。

とにかく、くるりがよかった!
くるり!
くるりのリスナーとしてはTEAM ROCK〜アンテナの頃がピークで、最近あまり深く聞いてなかった。
しばらくくるりをもう一度デビュー時期から聞き直す生活になりそう。
すごいぞ、くるり。

7/06/2014

私的2014年上半期音楽作品番付 <洋楽・邦楽>

こんなの自己顕示以外の何モノでもないですが、よいものがたくさんありましたので。


<洋楽>

1. Pains of Being Pure at Heart / Days of Abandon




セカンドと比べて明るめの楽曲が多いものの、ジャケット画のようにどこか退廃的な印象を受ける。ボーナストラックが良いらしいが、私はアナログで買ったため未聴。しかし、アコギが美しい「Art Smock」でゆっくりと始まり、最後の「The Asp at My Chest」で壮大に消え入るように幕を下ろす様は、まるで映画のよう。

間違いなく本人たちは多少意識しているであろうマイブラ要素は、「mbv」プロデューサーによりきっちり整理され、その他のネオアコ等の成分がうまく効いている。

世間の評価は前作に比べていまいち低いようだが、私は圧倒的に心を奪われた。




2. Real Estate / Atlas



こちらのバンドもセカンドが一斉を風靡したパターンであるが、今作でもきらきら、ゆらゆらとギター・ベースが重なり、独特の空気感を生み出している唯一無二の存在。最近めっきり新しい洋楽を聞かなくなってしまったが、このバンドは追っかけ的にずっと聞き続けている。

いわゆるイージー・リスニングという言葉の通り、気負わずともあっさり聞けてしまうが、丁寧に繙けば緻密に計算されたグルーヴが散りばめられていることがよく分かる力作。本当に好きだ!




3. Fennesz / Bécs



なんの予備知識も無しに聞いても、「これはEndless Summerの続編か?!」と分かるほど(実際にそうらしいんですが)、泣けるノイズと、作り出される果敢なく美しいあの空間は、そう、アノ名盤と比肩する内容である。しばらく聞いてなかったのですが、それもあまり情報が入ってこなかったからで、ちょっと地味な存在になっちゃったかなと思っていたら、今作はあらゆる箇所からいい評判が流れ込んできた次第。

かれこれ「Endless Summer」からもう13年も経つのですね。当時フェネスはまだ30代後半、私は高校生になったばかりだったと思う。決して順風満帆な青春時代ではありませんでしたが、夏のBGMの1つとして「Endless Summer」は脳裏に焼き付いており、今作を聞いてもあの頃の騒がしい記憶がざわざわとノイズを纏ってフラッシュバックする。ドローンのようにずっと体内で鳴っていたのか。夏本番はまだちょっと先。




4. Swans / To Be Kind




5. Millie&Andrea / Drop the Vowels




6. Sharon Van Etten / Are We There




7. A Sunny Day In Glasgow / Sea When Absent




8. Owen Pallett / In Conflict




9. Death Grips / Niggas on the Moon




10. How To Dress Well / What Is This Heart?




(番外篇: 国籍不明). ECO VIRTUAL / ATMOSPHERES 第2




というワケで、すっかり流行に乗っかったランキングですが、色々なメディアを駆使して、新しい音楽にたくさん触れられた半期でした。1〜3位までは期待して待っていた作品だったのでリリース自体がうれしいものですが、内容も非常に良かったです。
Swansは復活してから評判いいですが、過去作より個人的には好きなところも多いです。パっと聞いて最近のインディーでは無かった音なので、非常に新鮮です。ところどころNYのニューウェイヴの黎明期を思わせる演奏が入ったりするので気持ちがいい。ブレないバンドです。7位、10位はまだちゃんと聞けていないんで低めにしてますが、傑作の予感がしてます。しかしジャケを並べてみると、なんだかモノクロが多いですね。



<邦楽>

1. スカート / サイダーの庭




一回聞いただけでメロディーも歌詞も覚えてしまいそうなくらいストレートなポップ・アルバムであった「ひみつ」に比べて、最初聞いたときになぜだか取っ付きにくいという印象を覚えたが、聞き込むとそんなことはなく、とても素敵なアルバムだった。ただやはりその引っかかりは、「ひみつ」に比べて複雑になった演奏やメロディー故のものだったのだろうと思う。
素敵なカッティングギターや、淡々と感情を綴るようなドラムも好きだが、何よりここでも澤部氏のボーカルが最大の魅力だ。メロディーもアダルトだし、澤部氏の歌唱力も高く、太く繊細で迫力もある。一聴してパーフェクトに思えるが、しかしながらどこか若さとは違う未成熟さ・不安定さが隠れている。スタジオ盤なのにライブ盤のように聞いてしまう箇所がいくつかあるのだ。何を書いてるか自分でも分からなくなってきたけど、これがスカートを愛してしまう理由なんだろうなーとボヤッと思っている。




2. 豊田道倫 mtvBAND / FUCKIN' GREAT VIEW




前作に続きmtv BANDでの作品。ライブがとにかく圧巻だった。「Heavenly Drive」「オレンジ・ナイト」等、名曲多数。




3. Especia / GUSTO



捻くれたポップセンスを持つ大人達が、無自覚なアイドル 達を通じてマニアックな趣味を炸裂させている、ラッセンも間違いなく聞いているであろう良質なリバイバル系ポップス。本来ならイロモノで終わってしまいそうだが、しかしながらちょうど時代は90sリバイバル中で、所謂アイドル戦国時代を通過した頃合い、多種多様なアイドルが存在し、はたまたVaporwave等というナゾのジャンルも隆盛を極める昨今でありますので、ごく自然に街に馴染むのである。舞台はシティではなくアーバン、そしてプールサイド、サイダー、夏!と書くとなんとも変な音楽なのだろうと思わせてしまいそうだが、中年も安心して聞けるド直球のJ-POP Nu Age AORアイドルソングなのでご安心を。野菜のPVは久々に感動した。





4. V.A / Light Wave '14 (Vol.1)



記事: V.A / Light Wave '14 (Vol.1)


5. Tours / Kittens e.p.




6. 箱庭の室内楽/ゆるめるモ! / 箱めるモ!




7. Ayl_E / Le Cosmicomiche

※10日間限定配信のため現在アートワーク含めデータ無し。


8. Shin Rizumu / 処方箋ep




9. aiko / 泡のような愛だった




10. 銀杏BOYZ / 光の中に立っていてね




邦楽に関しては、ポップ・ミュージックの正統が輝く結果となったと思います。10年ほど前は、恐らくは80年代のリバイバルものが跋扈していたが、そのままスライドして今日の90年代再評価に至るようです。素晴らしい。
これは世代柄なのかもしれませんが、80年代という時代そのものがサブカル臭に溢れていたため、現代のミュージシャン達がいくら引用をしても小聡明さが強く残ってしまう印象を受けてましたが、90年代は引用元が元来ポップ志向で下世話でアート感がないので、「ついにここに切り込んでくれたか!」という感動がありました。
ポップ方面の音楽がアツかったので、オルタナティブ系は控えめなランキングですが、それも時代の流れなのでしょう。4位のコンピに参加し、8位のソロ作を出しているShin Rizumuさんは今年初めて聞いたのですが、まだ相当に若いのに甘い大人のメロディを奏でていて驚きです。キリンジからの影響が強いようなのですが、4位「Light Wave '14 (Vol.1)」は渋谷系やシティ・ポップそのものではなく、その後継世代に当たるキリンジ、Cymbals、ROUND TABLE、更にはaiko等の雰囲気を強く感じました。そういえば、キリンジとaikoは「雨は毛布のように」で共演してるんですよね。そのaikoも今作は本当に快作であったなと思います。
以上、上半期、本当に傑作が多かったので、半期決算してみました。

6/30/2014

V.A / Light Wave '14 (Vol.1)



次世代のポップシーンを担うであろう新進気鋭のミュージシャン5組を収録した、ネットレーベル「Ano(t)raks」によるフリーダウンロード作品。コンピとしてのコンセプトも明確で、各曲の個性もかなり出ている。フリーといえども妥協がなく名盤。この上半期においてはアホほど聞きまくっている。フリー作品としては、Avec Avec「おしえて」以来のハマり具合だ。

5曲すべて良いが、中でも神戸のバンド「ブラウニー」のShin Rizumu氏による「嘘つきな女の子」は秀逸だ。まだ高校2年生なのにこの早熟な歌の世界。驚きを隠せない。

他にも辻林美穂氏「You Know...」のCymbalsのような胸ときめくストレートなポップだし(J-POPの基本的な様式は全て踏襲しているので妙に耳馴染みがいい。とても計算されている。)、Sodapopさんの性別不明のウィスパーは、タイプこそ異なるが阿部芙蓉美やフレネシばりに気持ちがいい。へそのすけさんの「すごくすごい人」みたいな言い回しや、北園みなみさんの「夕暮れには歌が歌えて 自分だけの言葉で薄紅の空を描く」という聞きながら引っかかりまくる多数の表現には、ひたすら脱帽&満足である。

どれもシティ・ポップに括れる体裁ではあるが、歌詞の内容は私小説以上J-POP未満といった具合で妙に没頭してしまうのだ。流行りの雰囲気シティ・ポップもいいが、またそれらとは一線を画す、というかそもそも異なるルーツの上に成り立っている。(個人的には、aikoやキリンジあたりがルーツとしてはしっくりくる。)

すべての楽曲ファイルに歌詞とジャケット画像がプリセットされている点もパッケージとして素晴らしい。

ところでタイトルはRound Tableの「Big Wave '71」のパロディ?それとも、元ネタがあったり、サーファーは波に年を付けるもんだったりするのか?「ナントカ WAVE 'XX」ってありがちなタイトルなのかな…何にせよ、今作はVol.1でして、全部で3迄出るそうなので期待!

成海璃子のCDラックに思うこと

成海璃子はかわいい。
某ドラマで妹役で出ているのを見てからのファンです。ちょっと強気な印象だけど、社交下手で地味な雰囲気のまさにツンデレなギャップが素敵な女性です。YUIさんと近いものがありますね。
そんな著名女優である彼女がロック好きだと聞いたのは数年前。何となくそんな気がしていたので妙に納得したものです。その頃の彼女は、テレビで自宅のCDラックを晒したり、雑誌のコラムでローザ・ルクセンブルクを推したりしていました。その更なるギャップにも魅せられました。
その後、彼氏の影響という噂を聞いたり、さんまの番組で加川良の話をしたときに噛み合ってなかったりと、広く浅くなのだろうなと思いつつ、こんな美女がディープな世界に足を踏み入れつつあることに興奮。ちょっとサブカルこじらせてる感じにも興奮。
しかしながら先般読みました磯部涼・九龍ジョー「遊びつかれた朝に」においても、九龍さんや前野健太さんの飲み会に顔を出しているという話も載っていて、もうどっぷり浸かってらっしゃるのだと安心しました。

さて、そのテレビでのCDラック放映のキャプチャから、ストーカー的に在庫をリストアップするという気持ち悪い作業を行いました。
昔でいうと宝島的・ナゴム系、今でいうとロキノン系、が混ざったような嗜好ですね。名盤ガイド見て色々トライしてる感じや、金持ってるだろうに控えめな在庫数だということに好感が持てると思います。






・the telephones「LOVE&DISCO」
・フジファブリック「TEENAGER」
・逆鱗×斉藤和義「FISH STORY」
・サニーデイ・サービス「若者たち」「東京」
・未完成VS新世界「夕暮れ狩り」
・Liv「Are you alive?」
・凛として時雨「just A moment」
・ART-SCHOOL「14SOULS」
・RADWIMPS「アルトコロニーの定理」
・高田渡「ごあいさつ」
・村八分「ライブ」
・Lantern Parade「甲州街道はもう夏なのさ」
・筋肉少女帯「仏陀L」
・capsule「L.D.K Lounge Designers Killer」
・Syrup16g「HELL-SEE」
・LOST IN TIME「きのうのこと」
・Mott The Hoople「The Hoople」
・My Bloody Valentine「Loveless」
・KISS「Destroyer」
・Marvin Gaye「Classic」
・Supercar「Futurama」
・Syrup16g「Syrup16g」「Delayedead」
・LOST IN TIME「さぁ、旅を始めよう」
・andymori「アンディとロックとベンガルトラとウィスキー」
・有頂天「ナゴムコレクション」
・人生「ナゴムコレクション」
・ザ・スターリン「STOP JAP」
・Death Cab For Cutie「Plans」
・Nirvana「All Apologies」
・大橋トリオ「PRETAPORTER」
・EGG BRAIN「So Far, So Good」
・OST「色即ぜねれいしょん」
・OGRE YOU ASSHOLE「しらないあいずしらせる子」
・V.A「THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM」
・相対性理論「ハイファイ新書」
・Prototypes「Prototypes」
・kiwiroll「その青写真」
・Bob Dylan「不明」
・INU「メシ喰うな」
・電気グルーヴ「20」
・はっぴいえんど「風街ろまん」
・野狐禅「東京23区推奨オモイデ収集袋」
・岡村靖幸「靖幸」「禁じられた生きがい」「早熟」
・THE 原爆オナニーズ「I Will / I Don't」
・その他、Michi.、The Yellow Monkey、100s…


「シロップ16gが復活するってね、良かったね」
「野狐禅の竹原さんのソロもいいよ」
「INUの町田康さんの小説は読んだことある?」
なんていう会話をしなきなゃ!という気持ちにさせてくれますね。あぁ、気持ち悪い。

3/02/2014

The Cakeについて

テレビで60年代のアメリカの歌番組の映像を見て、ふと思い出したのでYouTubeを検索したら、まだあった。
数年前にTwitter経由で視聴し凄まじい衝撃を受けた映像。そのとき何かブログか何かにしたためたかもしれないけれど、忘れてしまったからもう一度書いておきたい。自らの備忘のため。

その映像とは、知る人ぞ知る60年代のアメリカのガールズ・グループ「The Cake」のテレビ出演時のもの。
何の変哲もないふつうの3人の女子が、その名の通りケーキを模したようなセットから姿を現す。
気のせいか少し左の娘がよろけたような気がする。
歌が始まるが、右の二人が活発に踊っているのに、左の娘は直立不動。
一瞬放送事故か合成映像なのかと思ったが、ごく自然に、まるで何事もないように番組は進行していく。
気づけばおれが直立不動になっていた。



彼女(左の娘)の名はジャネット。
彼女は奇を衒っているのでも、不機嫌なのでもなく、病気であまり動けないのであった・・・。
あまりにシュールな映像&理由で、凡人の私にはなぜそのような子をメンバーに置いたのかもよく理解できないが、とにかく彼女は精一杯そのグループの中で生きていたのだろう。
衝撃を除外しても、この映像が、彼女の姿が、脳裏に焼き付いて離れない。


彼女のルックスはとても優れている。個人的に好み。
現代においても通用する、お人形さんのような普遍的な美しさを持っている。
(右の二人は、言っちゃなんだがオバチャンヘアーでそこまで可愛くもない。)
Twitter経由でこの映像を見たときも、確かゴスロリ系志向のサブカル女子の推薦だったように思う。
彼女は先述の通り体が弱く、結果的には夭逝であったと思うが、それゆえの儚い美しさなのでしょうか。もちろん寿命のことは知らなくても感じられる

ところで、寿命と美貌は関連はないと思うが、後付けの理由としては妙に説得力を持ったりする。もちろん女性のルックス上の一般的ピークである若年でのイメージで固定されてしまうこともあるでしょうけど、亡くなってしまい二度と見れないことに対する後悔や記憶の風化の中で、だんだんと美化されていくんでしょうね。私は何を当たり前のことを言っているのだろうか…。

この映像に関しては定期的にちょっとした話題になることもあり、他の人がブログで書いているのを見たが、なんとジャネットちゃんはジミ・ヘンドリックスとも交際をしていたそうな。真偽のほどはわかりません。でもハグしている写真もあるみたいなので、ググってみてね。

※よく映像を消されてるので、もう1個貼っておきます。

2/18/2014

豊田道倫 & mtvBAND 2014.02.16 於 難波ベアーズ

豊田さんの「FUCKIN' GREAT VIEW」に打ちのめされた私。
mtvBANDでの公演も暫くはないかなと勝手に思ったので、妻を京都の用事に送りつつ、難波ベアーズまで足を伸ばしてみた。

結果さらに打ちのめされてしまうことになる。
豊田さんの公演を見るのは実は初めてなのですが、期待通りアウトローなステージでしたが、アウトローの度合いが想像以上でした。バンド形態だから尚更なのでしょうが。
以下、多くは語らず備忘録として羅列します。

・オープニングはステレオで交互に鳴り響く銃声(or 一斗缶を叩く音?)に合わせて「Over The Rainbow」の恐らく日本の女性歌手によるカバー。意図が全くわからない。
・手売り予定の「44blues」、雪害で届かず。HEADZの社員、豊田さんにいじられる。
・そのHEADZの社員が豊田さんを「トヨダさん」と連呼。会場には微妙な空気か。
・外人のカップルがイチャついてた。男は恐らくアメリカ、女は東南アジア出身。ヒモと娼婦? 男はリバース・クオモみたいな感じ。周りの迷惑を顧みず体を動かす。曲の途中で拍手。「オレンジ・ナイト」でテンション上がってたみたいだから、普通に豊田さんのファンなのだろうけど、如何せん目障り過ぎたか、暫く睨みをきかせてた豊田さんも「うるさい!拍手は終わってから!」と叱りつける。男、反省の色なくイチャイチャ。まあこのカオス感、嫌いではない。暫くは豊田さんも不機嫌な様子。女は途中からうずくまってたが、ノイズに耐えられなかったのか。どういう二人なのか、気になってしまった。
・その後ろにいた黒髪ロングの小柄な女性、とても美人。少しヤニが混じったとてもいい匂いがした。あなたは何者ですか?
・途中で自動車のエンジン音のサンプリングをエフェクトして掛けてる場面があり、これは「Heavenly Drive」来るか?とか思ったけど、そんな安直ではなかった。
・序盤でサングラスを額に掛けるも、すぐにストンと目の位置に落ちた。
・カンパニー松尾監督のハマジム10周年記念作品が相当ヤバイらしい。豊田さん曰く「スカム」とのこと。
・曽我部さんのROSE RECORDSからお歳暮が届くらしいが、曽我部さんの作品と非常に美味しい讃岐うどんが同梱されているらしい。
・松本亀吉さん、キングジョーさんらしき人が居た。
・「SING A SONG」の第二弾が出るらしい。3〜4枚組。半野田拓の影響? 親が死んだ時とか、特別なときな聞くような内容らしい。
・かねてからTwitterで出ていたスペシャルゲストで呼ぼうとしてたのは月亭可朝師匠であった。挨拶にとらやのお菓子を持参。可朝師匠はもう一ヤマ音楽で当てたいらしく、新作は豊田さんがプロデュースの予定だそう。
・冷牟田さんはレディースのブラウス着用。セクシー。時々山口冨士夫の若い頃に見えた。
・宇波さんは四月はアメリカで仕事。最近HOSEの活動はしてないのかな? 冷静な方ですがかなり狂ったフレーズだったような。音が余り聞こえず残念。
・久下さんはドラムがかっこよすぎた。予測のつかないテンション。赤ら顔でしたが、酔っていたのか。ボイパと唸りが、とにかく音として快感。声でオカズ入れれるって初めて実感した。
・カンパニー松尾監督は豊田さんのMVを撮るまでAVしか撮ったことがなかったらしい。豊田さんのMVをきっかけにメジャーへ行こうとしたらしいが、豊田さんが全然売れず今日に至る。
・往年のミュージシャンを思わせるステージでの細かい素振り。この人は本当に王道のロックスターなのだなと感じた。
・アンコールは2回も。「大阪はなかなか帰してくれん」
・アンコール応えたのは、「楽屋にチコピドーのポスターが貼ってあって頑張ろうと思ったから」とのこと。スカムに纏わる言及がたくさんあり、なんか嬉しい気持ち。


2/10/2014

私的2010-1012年音楽作品番付

愛読するブログ「pitti blog」でこんな企画( http://pittiblog.ldblog.jp/archives/36106916.html )がありましたので、便乗してみました。
あまりリリース年別に作品を意識したことはなかったですが、こうしてみるとその年の時代のブームや流れがあって面白いですね。


///2010年///

1. bloodthirsty butchers / NO ALBUM 無題
NO ALBUM 無題

2. 青葉市子 / 剃刀乙女
剃刀乙女

3. NHK / Special LP

4. 七尾旅人 / billion voices
ビリオン・ヴォイシズ

5. andymori / ファンファーレと熱狂
ファンファーレと熱狂

6. 神聖かまってちゃん / 友達を殺してまで。
友だちを殺してまで。

7. Dorian / Melodies Memories
メロディーズ・メモリーズ

8. 蓮沼執太 / Wannapunch!
wannapunch!

9. 相対性理論 / シンクロニシティーン
シンクロニシティーン

10. haruka nakamura / Twilight
Twilight

次点.
くるり / 言葉にならない、笑顔をみせてくれよ
トクマルシューゴ / ポート・エントロピー
やけのはら / This Night Is Still Young
SuiseiNoboAz / SuiseiNoboAz 
安藤優子 / JAPANESE POP
川本真琴 feat. TIGER FAKE FUR / 音楽の世界へようこそ

2010年は作品でいえば、bloodthirsty butchersの圧勝であったと思う。
彼らの過去の作品はいわゆる「名盤」認定されているものも多いが、それを遥かに凌ぐ力作であった。
吉村さんはもういないけれど、このアルバムを聞くたびに心に迫って来る魂を感じる。
そしてこの年から聞き始めた青葉市子。
正直取り巻きや、偏った思想を通じた浸透の仕方はあまり好ましくないし、ツイートを見ても生理的に好きになれないが、楽曲そのものの良さと思い出補正で名盤!にしても、七尾旅人もそうだけど、アーティストのツイートは見てられない。イメージが悪化することはあっても良くなることはない。多くは語らない方がよい。コミュニケーションは作品とライブで充分。
そういう意味ではNHKは超クール。とてもドープですがあっさりした内容です。生で一度見たことがありますが(KAIKOOかなんか)、空気を一変させる音楽でした。
以下はまあだいたいどこも同じかと思います。曲でいうと蓮沼執太はサン・ラのカバーが大変好きです。この人、そろそろブレイクしそうですよね?


///2011年///

1. Scoobie Do / MIRACLES
『MIRACLES』

2. Alfred Beach Sandal / One Day Calypso
One Day Calypso

3. 石橋英子 / carapace
キャラペイス

4. 坂本慎太郎 / 幻とのつきあい方
幻とのつきあい方

5. salyu×salyu / s(o)un(d)beams
s(o)un(d)beams

6. ザ・フルーツ / Fruits! Fruits! Fruits!
フルーツ! フルーツ! フルーツ!

7. ジョンのサン / No, Sir.
No,sir.

8. 住所不定無職 / JAKAJAAAAAN!!!!!
JAKAJAAAAAN!!!!!(再発盤)

9. 青葉市子 / 檻髪
檻髪

10. KETTLES / ビー・マイ・ケトル
ビー・マイ・ケトル

次点.
女王蜂 / 孔雀
あらかじめ決められた恋人たちへ / CALLING
Perfume / JPN
山下達郎 / Ray of Hope
砂原良徳 / liminal
センチメンタル・シティ・ロマンス / やっとかめ
cero / WORLD RECORD
水中、それは苦しい / 手をかえ品をかえ
ventla / hide
andymori / 革命
PIZZICATO ONE / 11のとても悲しい歌
山本精一 / PLAYGROUND 〜acoustic
Bill Laswell, 中村達也, 山木秀夫 / Bass & Drums
埋火 / ジオラマ
平賀さち枝 / さっちゃん
Chara / Dark Candy
Dorian / Studio Vacation
N’夙川BOYS / PLANET MAGIC

どう考えても佳作が多かったのが2011年。
選べない!
アルフレッド・ビーチ・サンダルを筆頭に、ザ・フルーツ、ケトルズ、ジョンのサン等、脱力(脱臼)しつつもクールな音を出すミュージシャンが目立った。
一位はダントツでスクービー・ドゥのアルバムです。相変わらずライブの質も高いけど、パッケージ作品も完成度が高い。この人たちの場合、他からの影響で曲風が変わるというのはあまり無いと思いますので、ひたすら良い歌を作るというのが一つのゴールになっているのか。
住所不定無職はメロディーセンスがとてもポップ。早くSMAPの曲でも手掛ければいいと思う。
青葉市子は、やはり聞いてしまう…。
番外ですが、センチメンタル・シティ・ロマンスの新作は、30年前の名盤を聞き返してると錯覚するような作品。「ナタリー」だけでも一聴の価値あり。


///2012年///
1. カーネーション / SWEET ROMANCE
SWEET ROMANCE

2. きのこ帝国 / 渦になる
渦になる

3. くるり / 坩堝の電圧
坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)(通常盤)

4. チャットモンチー / 変身
変身

5. Avec Avec / おしえて

6. Tomato n' Pine / PS4U
PS4U

7. ZAZEN BOYS / すとーりーず
すとーりーず

8. 不失者 / 光となづけよう
光となづけよう

9. ザ・なつやすみバンド / TNB!
TNB!

10. OGRE YOU ASSHOLE / 100年後
100年後

次点.
(((さらうんど))) / (((さらうんど)))
阿部芙蓉美 / 沈黙の恋人
ストレイテナー / SOFT
パブリック娘。 / 初恋とはなんぞや
Jun Konagaya / Organ
トクマルシューゴ / In Focus?

毎年一位がベテラン無双で、まるでミュージックマガジンのようで情けないが、やはりカーネーションの今作は賛否ありながら紛れもなく価値がある。
今作に詰まっているような表層的にいい曲というのは意外とカーネーションには余り無い。もっと毒づいたような作品が来るかと期待したらとても爽やかで裏切られた。初回盤にはインスト盤が付いているのだが、これはどう楽しむのかよくわからない。とりあえず「Bye Bye」のインストだけ、クラシックを聞くように楽しんでいます。
きのこ帝国はキノコホテルとゆらゆら帝国が好きなのかな?程度にしか思ってなかったが、メトロックで拝見し、好きになりました。ライブでも音小さいし、もちろんCDでは迫力がないから満足はしてません。この作品は曲のカタログにしかなりませんが、ライブに足を運んでみて下さい。いつか凄いバンドになってるような気がします。メンバー可愛いし、これから売れるのではないでしょうか?
くるりとチャットモンチーとザゼンボーイズは、どの媒体でも好評でしたが、漏れず名盤だと思います。進化と王道を兼ね備えた、まさに名盤です。
ストレイテナーはこれまであまり聞きませんでしたが、このアコースティックセルフカバーは、ちょっとひねくれてるリスナーの耳にもまっすぐ刺さる気がします。